家づくりSNSを見ていると、トイレがどんどん豪華になっています。
タンクレストイレ、壁一面のタイル、背面収納に仕込まれた間接照明、天井から垂れるペンダントライト。
トイレというより、もはや客間。
お茶でも一杯いただきたくなる空間です。
確かに、写真で見るとめちゃくちゃ格好いい。
ただ、我が家はトイレについて考えた結果、タンクレストイレも間接照明も採用しませんでした。
理由はシンプルです。
トイレの用途なんて、所詮うんちだから。
タンクレストイレの見た目に、どこまでお金をかけるのか
タンクレストイレは格好いい。
多分、多くの人がそう言っているので、格好いいのでしょう。
しかし、実際にトイレを使う場面を考えて、便器を愛でる時間はありますか?
立ちション派なら多少はあるかもしれません。
でも、こんなおしゃれなトイレを採用する人で、立ちションする人などいません(憤慨)。
便器を見るのは、トイレに入った直後と掃除をするときくらいです。
お金に余裕がある人は、好きなものを好きなだけ入れたらいいと思います。
ただ、注文住宅を建てる大半の人が悩むのが予算です。
トイレで客をもてなすことがありますか?
「トイレ、すごくおしゃれだね」
と言ってもらうために、数十万円使うのでしょうか。
その客人も、3秒後にはトイレのことなんて忘れています。
そう考えると、私にとっても妻にとっても、トイレは積極的な減額ポイントでした。
タンクレストイレ・一体型・組み合わせ型の違い
住宅用トイレは、大きく分けると次の3種類があります。
- タンクレストイレ
- タンクあり一体型トイレ
- タンクと便器が分かれた組み合わせ型トイレ
我が家が採用したのは、タンクあり一体型です。
タンクレストイレ
タンクレストイレの最大のメリットは、見た目です。
タンクがないため、便器の後ろがスッキリし、トイレ空間も広く見えます。
凹凸が少なく、掃除しやすい商品が多いのもメリットです。
一方で、本体価格は高くなりやすく、手洗い器を別に設置する場合は、その費用も必要になります。
トイレの見た目を重視する人には魅力的ですが、我が家では優先順位が低い設備でした。
タンクあり一体型トイレ
タンクあり一体型は、便器・便座・タンクが一体化して見えるタイプです。
タンクレストイレほどスッキリはしていませんが、昔ながらのトイレほどタンクの存在感もありません。
凹凸が比較的少なく、掃除もしやすい。
タンクレスより価格を抑えながら、見た目と掃除のしやすさを両立しやすいタイプです。
デメリットは、便座部分が故障した場合です。
商品によっては便座だけを簡単に交換できず、メーカー修理や大がかりな交換が必要になる可能性があります。
それでも我が家にとっては、価格・見た目・掃除のしやすさのバランスが一番良い選択でした。
タンクと便器が分かれた組み合わせ型
昔からよく見る、タンク・便器・便座が別々になっているタイプです。
正直、見た目は一番普通です。
タンクと便器の間に隙間があり、掃除のしやすさでも一体型には劣ります。
ただし、構造がシンプルです。
便座が壊れた場合は便座だけ交換しやすく、長期的なメンテナンス性は優れています。
実は我が家も、最初はこの組み合わせ型を採用したいと考えていました。
「トイレなんてこれで十分。安い組み合わせ型にしよう」
そう思っていました。
ところが見積もりを取ると、組み合わせ型のほうがタンクあり一体型より高かったのです。
最近は人気が低く、採用する人が減っている影響なのかもしれません。
少なくとも我が家の見積もりでは、組み合わせ型を選ぶ金銭的なメリットがありませんでした。
見た目では一体型に劣る。
掃除もしにくい。
そのうえ初期費用まで高い。
それなら、一体型を選ばない理由がありませんでした。
便器は普通でいい。でもトイレの照明は少し考えた
便器については、見た目より価格と掃除のしやすさを優先し、タンクあり一体型にしました。
一方、照明については、おしゃれな照明にも実用的な意味があると思っています。
トイレに間接照明やペンダントライトを採用すると、直接目に強い光が入りにくくなります。
特に効果を感じるのは、夜中にトイレへ行くときです。
真夜中に天井のダウンライトをつけると、かなりまぶしい。
私の実家はセンサーライトで、トイレに入ると強制的に明るく照らされていました。
これがまあストレス。
完全に目が覚めてしまい、その後なかなか寝つけなくなることもあります。
その点、間接照明や、光源が直接見えにくいペンダントライトなら、夜間でもまぶしさを抑えられます。
単なる見た目だけではなく、実用的な意味もあるため、私としては十分ありでした。
それでもトイレに間接照明を採用しなかった理由
ただ、これらの照明にも欠点があります。
暗いことです。
便器の横に飛んだ汚れ。
床に落ちた髪の毛やちぢれ毛。
ホコリ。
細かくちぎれたトイレットペーパー。
暗く雰囲気のいいトイレでは、こうした汚れが見えにくくなります。
そして何より、しっこ、うんちは小便、大便です。
体からのお便りです。
医師として、尿や便の色調の変化を見逃してしまう可能性があるものは非推奨です。
そこで我が家は、通常のダウンライトと、暗くなると点灯するフットライトを採用しました。
日中や掃除のときはダウンライト。
夜中はフットライト。
夜中はまぶしくなく、掃除のときは汚れが見える。
この組み合わせが一番実用的だと考えました。
トイレは便器より収納にお金をかけた
トイレでお金をかけるなら、便器の見た目より収納のほうが生活への影響は大きいと思っています。
トイレには、意外と置きたいものがあります。
- トイレットペーパーの予備
- 掃除用品
- 消臭剤
- 生理用品
- おまる
- 子ども用のトイレ用品
収納がなければ、結局床に収納ボックスや掃除用品を置くことになります。
床に物が増えると見た目が散らかるだけでなく、掃除のたびに移動させなければなりません。
そこで我が家は、便器の上に幕板収納を設置しました。
トイレットペーパーや、普段使わない掃除用品は、ここにまとめて収納します。
さらに、ペーパーホルダーは2連タイプを採用しました。
片方のトイレットペーパーがなくなっても、すぐ隣を使えます。
ペーパーホルダーの上には、カウンター収納も設置しました。
小物を一時的に置けるうえ、細かなトイレ用品も収納できます。
便器をタンクレスにして空間をスッキリ見せるよりも、収納を増やして床から物をなくす。
そのほうが、実際のトイレはスッキリすると考えました。
我が家のトイレで採用した設備
我が家のトイレで採用したのは、次の設備です。
- タンクあり一体型トイレ
- 通常のダウンライト
- 暗くなると点灯するフットライト
- 便器上の幕板収納
- 2連ペーパーホルダー
- ペーパーホルダー上のカウンター収納
SNSで目立つ、ホテルライクでラグジュアリーなトイレではありません。
日中は明るく、夜中はまぶしくない。
必要な物はすべて収納できる。
床に物を置かなくていい。
そして何より、用を足せる。
トイレとしては十分どころか、かなり使いやすい構成になったと思っています。
タンクレストイレを採用しなかった我が家の結論
タンクレストイレも、間接照明も、ペンダントライトも格好いい。
採用した人を否定するつもりはありません。
ただ、SNSで格好よく見える設備と、自分たちの生活に必要な設備は、必ずしも同じではありません。
便器の見た目を見る時間は、ほんの数秒です。
一方、掃除やトイレットペーパーの交換、夜中のトイレは、これから何年も繰り返します。
我が家では、便器の見た目にはお金をかけず、照明の使い分けと収納にお金をかけました。
うんちをしているとき、便器は見えません。
でも、床に置かれた掃除用品や、切れたトイレットペーパーには確実に困ります。
我が家のトイレは、映えよりも、毎日の小さなストレスを減らすことを優先しました。


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