注文住宅を建てるにあたって、住宅ローンを変動にするか固定にするかはかなり悩みました。
最初は正直、変動金利一択だと思っていました。
だって、毎月の支払いが全然違うんですよ。
家づくりって、建物本体だけで終わりません。
土地、外構、照明、カーテン、家具、家電、登記、火災保険。
打ち合わせを進めるたびに、「え、それも別料金なんですか?」みたいな出費が出てきます。
そんな状態で、最初から固定金利を選んで毎月の支払いを重くするのは、僕にはかなりしんどく感じました。
ただ、土地を検討している間、ハウスメーカーと打ち合わせしている間に、金利上昇のニュースを何度も見るようになりました。
「変動で突っ込んで本当に大丈夫なのか?」
これはさすがに考えました。
最終的に僕は、変動金利で借りる予定です。
ただし、理由は「変動のほうが安いから」だけではありません。
僕の結論は、変動金利で借りて、固定金利との差額を資産運用と副業に回すというものです。
固定で安心を買うより、変動で手元にキャッシュを残して、自分で逃げ道を作る。
今の僕にはそれがベターだと考えています。
変動金利と固定金利、どっちがいいのか
変動金利の一番の強みは、最初の返済額が安いことです。
たとえば、5,000万円を35年返済で借りたとします。
変動金利1.0%スタートなら、月々の返済は約14.1万円です。
一方で、固定金利は以前の感覚で2.0%くらいを想定してはいけません。
2026年6月時点では、フラット35の21年以上35年以下・融資率9割以下の最も多い金利は年3.210%です。
融資率9割超なら年3.320%です。
つまり、ざっくり固定金利3.2%前後で見ておいた方が現実に近いです。
5,000万円を35年返済、固定3.21%で借りると、月々の返済は約19.8万円です。
変動1.0%の約14.1万円と比べると、差額は月約5.7万円。
年間で約69万円。
10年で約690万円。
これはもう「ちょっと安心料を払う」というレベルではありません。
もちろん、固定金利には返済額が決まる安心感があります。
金利上昇ニュースを見ても、自分の返済額は変わりません。
ただ、その安心料が月5〜6万円となると、僕はかなり重いと感じました。
注文住宅では、家を建てた直後が一番お金に余裕がありません。
家具も買う。家電も買う。外構も残っている。子どもがいれば教育費もこれから増える。
そのタイミングで、毎月5万円以上多く払う。
僕には、これはかなりしんどいです。
固定金利を否定したいわけではありません。
ただ、自分の場合は、固定で守りに入るより、変動でキャッシュを残して資産を作る方が納得感がありました。
変動金利が固定金利を上回る可能性は普通にある
変動金利が今後、固定金利を上回る可能性はあると思っています。
というか、そこをゼロだと思って変動を選ぶのは危ないです。
インフレが続く。
政策金利が上がる。
銀行の住宅ローン金利も上がる。
そうなれば、変動金利が2%台、3%台になることは普通にあり得ると思います。
問題は、金利が一瞬上がることではありません。
怖いのは、上がった金利が長く続くことです。
1年だけ高いのと、10年、20年高いのでは、家計へのダメージが全然違います。
だから僕は、変動金利を選ぶなら、金利上昇シミュレーションは絶対に必要だと思っています。
ここをやらずに、
「営業さんに大丈夫と言われたから」
「みんな変動らしいから」
で決めるのは、さすがに怖いです。
ちなみに、ハウスメーカー連携のFP面談も案内されましたが、僕はお断りしました。笑
もちろん、ちゃんとしたFPさんもいると思います。
でも、家を売る流れの中で出てくるFPに、
「この家はちょっとやめた方がいいですね」
と言われるイメージがあまり持てませんでした。
たぶん、
「買えますよ」
「この年収なら大丈夫です」
「皆さんこれくらい組まれています」
みたいな話になる気がしたんですよね。
僕が知りたいのは、買えるかどうかではありません。
金利が上がっても、家庭が壊れないか。
ここです。
5,000万円ローンで金利上昇をシミュレーションしてみた
今回は、5,000万円を35年返済、ボーナス払いなしで計算します。
変動金利は1.0%スタートです。
まず、金利ごとの月々返済額はこんな感じです。
| 金利 | 月々返済額 |
|---|---|
| 1.0% | 約14.1万円 |
| 1.3% | 約14.8万円 |
| 1.5% | 約15.3万円 |
| 2.0% | 約16.6万円 |
| 3.0% | 約19.2万円 |
| 4.0% | 約22.1万円 |
これを、甘口・標準・辛口で考えました。
| シナリオ | 金利の想定 | 月々返済のイメージ |
|---|---|---|
| 甘口 | 1.0% → 1.3% → 1.5% | 約14.1万円 → 約14.8万円 → 約15.3万円 |
| 標準 | 1.0% → 1.5% → 2.0% | 約14.1万円 → 約15.3万円 → 約16.6万円 |
| 辛口 | 1.0% → 2.0% → 3.0% → 4.0% | 約14.1万円 → 約16.6万円 → 約19.2万円 → 約22.1万円 |
甘口シナリオなら、まあ耐えられます。
標準シナリオでも、まだ現実的です。
辛口シナリオになると、かなりきついです。
5,000万円のローンでも、金利4%なら月22万円台です。
ここまで来ると、住宅ローンというより、家計への圧です。
僕は勤務医なので、額面年収だけ見れば平均よりはいただいています。
ただ、手取りがめちゃくちゃ多いわけではありません。
税金と社会保険料でかなり持っていかれます。
「医者だから余裕でしょ」と思われるかもしれませんが、家、車、教育費、老後資金まで考えると、全然そんな感覚はありませんし、先輩方も同意見でした。
むしろ、固定費を増やすのは普通に怖いです。
だから、辛口シミュレーションでも耐えられるかはかなり見ました。
金利4%で月22万円台。
楽ではない。
でも、家計を整えて、副業収入も作っていけば、即破綻する水準ではない。
そう判断したので、僕は変動金利を選ぶ予定です。
固定との差額をオルカンに積み立てたらどうなるか
僕が変動金利を選ぶ大きな理由は、固定金利との差額を使い切るつもりがないからです。
ここはかなり大事だと思っています。
変動金利を選んで月々の返済が安くなった。
その差額を外食や買い物で全部使う。
これだと、ただ金利上昇リスクを背負っただけです。
僕は、固定金利との差額を資産運用に回すつもりです。
5,000万円を35年返済で借りた場合、変動1.0%なら月々約14.1万円。
固定3.21%なら月々約19.8万円。
差額は月約5.7万円です(金利上昇でこの差額は小さくなっていくと思いますが)。
この月5.7万円を、オルカンに30年間積み立てたらどうなるか。
| 想定利回り30年後の資産額 | |
|---|---|
| 年利3% | 約3,333万円 |
| 年利5% | 約4,760万円 |
| 年利8% | 約8,523万円 |
もちろん、将来の利回りは保証されていません。
ここで「絶対増えます」みたいなことを言うつもりはありません。
そんなことを言い始めたら、かなり怪しいです。
ただ、僕自身は2020年からNISA、当時のつみたてNISAを使って投資を続けています。
現時点では、年利約8%で運用できています。
この利回りが今後もずっと続くとは思っていません。
でも、30年という時間があれば、固定との差額だけでもかなり大きな資産になります。
年利5%でも約4,760万円。
年利8%なら約8,500万円超。
ここまで来ると、固定金利で安心を買うより、変動金利で手元キャッシュを残して運用する方が、自分にとってはかなり合理的に見えます。
もちろんこれは机上の計算です。
相場が悪い時期もあるし、途中で取り崩したくなる場面もあると思います。
それでも、住宅ローンを組むなら、この資産シミュレーションは絶対にやった方がいいと思っています。
今ならAIに聞くだけで簡単にシミュレーションしてもらうこともできると思います。
住宅営業の
「月々これくらいならいけますね」
だけで決めるのは危ないです。
見るべきなのは、月々の返済額だけではありません。
手元にいくら残るのか。
投資にいくら回せるのか。
金利が上がったときに耐えられるのか。
副業でどれくらい上乗せできそうなのか。
ここまで見ないと、住宅ローンの怖さはわかりません。
固定金利との差額を、浪費ではなく資産運用に回せること。
金利上昇の辛口シミュレーションでも、家計が即死しないこと。
副業で収入を増やす行動を取ること。
この3つがあるなら、僕は変動金利の方がベターだと考えています。
逆に、固定との差額をなんとなく使ってしまう人。
金利が上がったらすぐ赤字になる人。
副収入を作る気がなく、本業一本で限界まで借りる人。
そういう場合、変動金利はかなり怖いと思います。
僕は、住宅ローンを「毎月払えるかどうか」だけで考えるのは危ないと思っています。
住宅ローンは、家計、投資、副業、教育費、老後資金まで全部つながっています。
だから僕は、変動金利で月々の返済を抑え、固定との差額をオルカンへの積立と副業の種まきに回します。
安い方を選ぶのではありません。
手元にキャッシュを残して、自分でリスクを取りにいく。
これが、今の僕の結論です。


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